馬花340
左指の爪を噛んだ
靴の窮屈に歪んだ小指に押し込められた隣を歯牙で爪指に痕を残す
何度も重ねた情恥は、最後を約束していた
身体部位の肌膚は全て乱舐したし、ホクロも17つ記憶した
終わらせる
一思いの幻
左足の薬指
心は沈んだ
平念で過ごせる時を捨てて
天秤は危うさと怪しさと胡散臭さに揺らいだ
安心、世間体、普通脱ぎ捨てた
異様に心は惹かれて、あるがまま時めく方へ針行することを決心した
平然と過ごす自分のダルさを殺そうと思ったんだ
あり得る恋人同士だった
傍から見ても異の雰囲気はさも感じられないだろうし、二人の存在が世間にチャント順応していることに一種の誇らしさを感じたりした
つまらない肯定のあり方だった
矮小な自分に、下らない
さも得ない真実を発見することに、情熱を滾らせる男は魅力的に見えたし、変態が感染りくる快感と不潔に、女は血の濃深を覚えた
ただ
捨てる常識を,常識であった自分の証明を、去り行く恋人のソコに刻んだ、ただの婚約指輪の捨て場所だった
いつもの関内の彼の部屋で別れの情恥を約束して事はオッパじまった
口角を舐められて始まったソレはいつもより柔らかかったし入念だった
風呂に入ったあと薄化粧をしていた
欠けた眉を最後の姿にするのは嫌だったし、共に過ごした時間への礼儀だと思ったんだ
それでも素顔、と化粧の中間に最良を信じたんだ
右眉の中に隠れた黒子から始めて順に、黒の点を辿り接吻をしていった
17個目の左足の小指に口付けてから、隣指に歯形を残した
家族の在り方を見つめ直す選択をした
信ずる物などクソ喰らわせて、代用に音楽と笑いを選択した
私の婚約は貴方の左足の薬指に葬った
愛とは何かをチャント考え直す選択をしたんだ
飢えが無くなったり戦争が無くなったり
悲しい顔をするあの子が笑ったり
一人ぼっちの老年が、世界を
僕が横から見定めて
2人で共同作業
小さな熊のヌイグルミ
ふつうでよかった
毛並みは少しほつれた
君がボタンを押したでも
親権は僕に持たせてよ

私のうなじにはキスマークが残っていた

馬花339


来年は

背中

ピンク

だよ🧸
馬花338
皇帝シンボリルドルフ
第44回皐月賞を制したのは1984年の実際で、岡部幸雄を背にライバルと目されていたビゼンニシキ、蛯沢誠司を退けた
成し遂げる馬の存在することなかった
無敗三冠馬への彼の出発点だった
16戦13勝
後世に名を残す皇帝の最初のGⅠ。制覇だった

「ハミヤ頑張ってくるんだよ」
「うるせえ、黙って眺めてろっつんだ。あーめんどくせぇ」
「クラシックロードの始まりだ」
「ふん。ダリ。お前が代わりに走れ。タケル」
「ふふ。適当にやってこいよ。ハミヤ」
「もっと気の利いたこと言うもんだぜ、こんな時はよ」
タケルが可愛く微笑んでハミヤの鼻梁に刻まれた星を撫でた
「ふん。馬はな。走るのはめんどくせぇんだよ」
第二回H1虎杯
晴れの日だった
すじ雲が満面に駆けていて青空に白膜を張る
大舞台への処女の幕開けに相応しい白空だった
装鞍所を出てパドックへ
H1の晴舞台に白膜で覆われた柔らかな陽光と無数の視線を浴びてパドックを周回する
ハミヤは胸糞が悪かった
パドックが嫌い
視線を刺され馬体を裸体をチェックされる、本能的痛み
蹄が刻む、屈辱の音が鼓膜を揺さぶるようで耳を塞ぎたくてそれを勃てるしかなかった
「じろじろ見やがって」
「注目されてるんだ、、名誉なことだよ、ハミヤ」
「タケルならどうだ。裸で周回させられて身体を見られるんだ」
「ふふ。役割があるからなんとも言えないよ」
「嫌な言葉だな、サラブレッドはなんだ」
「人に飼われて走る」
「自然とした生き方がしてみてえ」
タケルが引き綱を
鞍上にはイチマル
地下馬道を抜けて白空の元の緑へ
右前脚の蹄がターフを踏んだ
フルゲート18頭
新馬戦を勝利した以降
積めなかった勝利
トライアルレースH2英雄賞3着で手にした出走権
4戦1勝
13番人気だった
第2回H1虎杯



馬花337

そこに、食えない、あなたが、いるなら
私にできるだろうか
寒さを凌ぐ術のない、あなたがいるなら
私にできるだろうか
エアコン壊れただけで大騒ぎ
私にできるだろうか
昼飯食えなきゃ大惨事
私にできるだろうか
恵まれすぎの
甘えったれの
ぼん国家の子
私に、、

中華行くか

和食がいいわ

洋食にしない?

ご飯を食べられない人
寒さを、暑さを、凌げない人
濁った水
ミネラルウォーターが作った濁った根性
過酷な毎日
死にそうな顔して腹一杯食らう国民性
汚れた水を飲めば、私の心は少しは浄化されますか
あなたに近づく、ことができますか
宝飾いら
エアコンが効かねえ
いら
我慢しろ
窓開けてし
豊か分けようぜ
いい加減にしようぜ
いいじゃん、別に
国いる
いる?
そこ
そこ?
平にすればさ、
家族
家族ってさ
狭っ
定義がせまいのよ
だから。
助けないのよ
なんで
いいじゃん、別に
いいと思うよ
分かり合えるよ、きっと
音楽がある
笑いもある
屁こきゃ笑う
歌

濁った水を飲んでやる
もう、あまり。悪く言うな
俺、エアコンはつけねえ
なるべく、ごめんな
カルキくらいで死にゃしねえ

馬鹿
馬花337








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