馬花256-260

馬花260


秋葉原のカラオケ店で待合せした

先に入室して待っているキャメ

ドリンクバーでレモンスカッシュを選んで、百円追加すれば食べ放題のソフトクリームを口に運んでいた

「キャメお待たせ」

「ブラウ、うん」

ブラウが503号室に入室してドアの対面のソファに腰を落とした。ドアから右手のソファにはキャメが座っていた

「練習せんとな」

「せやで。練習メニュー持ってきた」

感覚が空いた歌練習のメニューではThe Stone Rosesと天童よしみ方のところで飽きられていた

キャメが気合を入れ直して太腿を叩く

「これからは毎月5日は練習するで」

「わかったわかった」

「じゃあ天童よ、、ん?」

「なんや?」

「ブラウ」

「イヴ・サンローランやんな」

席を立っていたキャメが右下に視線を落としてブラウを見下した

「ああ、香水な。彼氏が好きやねん。キャメんと一緒やな」

「なんでやねん。私はもうしてないわ。別れたんやし」

「そうやったな。ごめんごめん。アレやったな、図書館にいる子みたいのに乗り換えられたんやったっけ」

「うるさいわ!それよりなんでモンパリやねん。アテツケか」

「そんなんちゃうし。ええやんそんなこと。ただの偶然やん」

「ほんま」

「それよりバイトはどうなってんねん」

「バイト?まあ、うまくやってるで。キャバクラっていうよりスナックって感じやし。女3人でこぢんまりやってる。練習終わったら出勤や」

昼下がりのPM、3時間コース

ブラウも立ち上がった

細身のブラウの方がキャメを少し見下ろした

「じゃあ、私から行くで。演歌担当やから」

ブラウがマイクをとった

なんかな、おもろくないねんな

「なんかな、もっと気持ち悪く歌わんと」

「うちら歌いまくるしかないやん」

「まあ、そうなんやけど。音程ないしな」

「ちょっと一回適当に入れてくで」

「女はウチやな。男の歌はキャメやで」

いっぱいあんねん

なにが

なんかな、たまっとんねん

ふーん

へたやけどな

へたのほうがたのしくない?

どうやろ

私から行くで

ほな、ヨアソビ

40点やん

ええわ

次キャメや

The Offsprings

行くで

ふーん

次ブラウな

ミーシャ

70点やん

いつも通りやで

合コンしよか

それアレやん

怖いわ

スリラーやっとこか

なんか寒くない?

次女やから、ブラウ

私な、実はな

なんや

なんでもない

なんや、めんどいな

早く下手な歌歌いや

Air Supply

Making Love Out of Nothing at All

ふう疲れたな

70点ばっかやん

ええわ、どうでも

そんなもん

じゃあ帰ろか

待って

ストーンローゼズ

やってへん

これを女が歌うんやで

せや、行こか

最後や、たまには仲良く

デュエットしていこうや

なんやっけ

GREATEST SHOWMANやで

馬花259


YOASOBI

Mrs.Green Apple

Ado

XG

Timeless

アイナ・ジ・エンド

女子高生、私は

今日も吉田拓郎を聴いた

女子高生キャキャ。

九月二日に学校の防災訓練をサボって行った

同級生とのプール

始めて学校のルールを抜け出した

刺激。

みんなで笑った

爛爛と輝いた邪

太陽は祝福した

日焼けした肌

・私変われるかもしれない

あの9月2日をキッカケに、

日焼けサロンに通ったり、

その色を保った、少し増した

・真面目が取り柄の私が、

生きている実感

・不良の味を舐めた、ほんの少し

「後期、最初の生徒会を始めます」

家のリビングで母が流したレコード

馬鹿なー人ねーあんたって男ー

その歌声は心を打った

赤茶女子高生キャキャ

母のDNA、同じ声に心を捉えられた

私の苗字は多悦子

生徒会長

「今日は皆さん出席ありがとうございます。後期から一年生の4人が生徒会に加わりましたので、計12名で生徒会を運営していくことになります。一年生の皆さん簡単に自己紹介をお願いします」

今日は全員出席だ

「三年生は12月いっぱいで、生徒会の業務は終了となります」

「1月以降は二年生が中心となって生徒会運営をお願いします。残すところ12月17日水曜日の生徒会が私達三年生にとって最後の生徒会となります」

「つきましては、12月17日水曜日の生徒会では先生方と意見交換の場を設けたいと思います。私は”喋れない英語教育”について意見を提起したいと思います。皆さんも日頃、疑問に思うことや改善すべき事象など意見があれば先生方に投げかけてみてください」

時間はPM4:30

3-Dの教室です

キャキャ

あれ、パュパュ

どうしたの

これ、花梨の実だよ

じいちゃんの家が山形でとれるから、送ってくるんだ。よかったらキャキャに一玉

ありがとう、パュパュ

カリン?

うん。

愛と美と豊穣の女神アフロディーテの聖花だよ

アフロディーテ・・

うん

じゃあ

あっ

パュパュ・・


馬花258

どうだ、ハミヤは

「先生、ハミヤいい走りしますよ。なんだか沈み込むようなフォームになる時があるんです。なんていうのかな。地を這うようって言うんですか。その時の加速は、恐ろしい」

「恐ろしい?」

H厩舎はお膳卓だった

午前中の調教を終えて昼食前

調教師のHと厩務員のタケルが会話をしている

Hはインスタントコーヒーを飲んで、タケルはインスタントの抹茶を飲んだ

「ええ、持っていかれるって感じですかね。自分の体がハミヤに支配されるって言いますか」

「ふむ。アイツ、妙な雰囲気持っているからな。どうだ4冠は狙えそうか」

「うーん。総合力でみると現状では出走まで漕ぎ着ければ御の字というところでしょうか。勝つとなると、どうでしょう。難しいでしょうね」

「うむ。調教量を増やすことも検討しないといけないか」

「いや、先生。あの、ハミヤ。先生の言う通り、なんて言うのかな。哀愁漂うって言うんですかね。顔。悲しい表情ですか。もしかしたら・・」

「走る意味か、はあ」

生きる意味か、はあ

走ることは好き

走らされることは。

目一杯駆ける

限界を超えてあのゴールへ

骨、折っても、腱、やっても

リバイバルして

また、走る、走る、走る。

骨折しても、病気罹かって

でも

ただ、生きる、生きる、生きる。

馬、人

私共は天に飼われている

走れ、走れ走れ生きれ、生きれ

生かされることは嫌い

生きる

「はあ!なんでアイツらのために走んなきゃいけねえんだ!ブフッ!あー草原走りてえ。自由気儘に伸び伸びと走って牧草食って寝る。なんか、人間って勘違いしてるんだよな。参っちまうよな。はあ、アイツらに付き合ってやるのか。馬のプライド貫き通すか。おい!スミレ」

「なによ。ハミヤ」

ハミヤの隣りの馬房はスミレだった

スミレは4歳の雌馬でパパやガキ、ママといったH1馬と同じ世代だ

戦績は彼ら一流馬のソレには大きく水を開けられて、着順には大きな数字が並んでいた

ただ、先月に500万下レースという条件馬に限るレースを優勝した

今のランクは1000万下というランクであった

もう一つ上のクラスに1600万下があって、その上がオープン。

オープンが最上位のクラス。当然H1などの翔賞を走る馬はオープンクラス

※収得賞金

新馬、未勝利を勝つと400万

500万下を勝つと500万

1000万下を勝つと600万

1600万下を勝つと900万

以上が加算される

スミレは500万下の条件レースまで勝ったので、収得賞金は900万パーマー

「なあ、スミレ。人間が一流と思ってる馬ってよ。弱い馬じゃねえか」

「それがどうしたのよ。弱いから逃げるように早く走る。そんなの常識でしょ。人間に怯えない、動じない馬はゆったり走るんだから」

「アイツら、人間さ。わかってねえんだよな。その辺な。人間達ならどうなんだろうな。走れ!走れ!ケツ蹴られて走れ走れって強要されたら、強い人間なら反抗するだろ。従順っていうか、なすがままっていうか、唯唯諾諾っていうかさ。アイツらの言うところのスターホースって俺達から見れば雑魚じゃねえか」

「なによ、それがどうしたのよ。今更。適当にやっておけばいいんじゃない」

「前のレースはどうして勝った。スミレ」

「えっ。まあ、Hがさ。いつもこのあたり撫でてくれるし。なんか、き、す」

「キスされたのか!スミレ!それでお前走る気になったんだな!このヤロ、スケベ雌!」

「なによ!フン!いいじゃない。たまには、私だって喜んだ顔が、、、走る理由なんて。フン」

「そうか・・・」

また、哀愁の葦毛、花美哉

タケル・・・

お前が喜んでくれるなら

「まあ、いいや。じゃあな、スミレ。調教も済んだし寝るわ」

「なによ」

走らされるなんて嫌だろ、普通

じゃあ、お前。そこのお前だよ

いや、走れよ。気抜いたらケツ蹴っ飛ばす

走れ。レースだけじゃねえぞ

いっぱい練習するんだ

気が向かなくても、熱っぽくてもだ

もう、いやだよ

「タケルがいつも俺に触れるんだよ」

そんな理でいいのか

なあ、スミレ

新馬つい勝っちまった時

泣いて抱きしめんだよ

そりゃ、嬉しそうに、アイツ

己の苦労が実ったってことか

ただ己に金が入るってことか

それとも、

おれ、おれ、よえー

人間の期待に応えちゃったよ

あーあ、情けないウマ

「ハミヤ!飼い葉の時間だぞー!!!腹いっぱい食え!!」

ブルル

2033-霜月-一週

2025-11-1週目

あーい!また!

すっちゃったよ!

シランケドが3着なら

なんで私のワイドはいつも2着4着なのよ!

キー!

シトリ

誕生日おめでとう!

えっ、私、、

あっ、プレゼント用意してない

シトリは還暦超えてるから

もらう方でしょ

子供と。

還暦以上は祝ってもらう、おっきく、どんどん、増す増す

ああ、そうね

ありがとう、66

2033-霜月-1週

H1皇妃杯を制したのは

7歳雄馬

ゴルド

サカスジョッキー

馬花256

よし、行こう

ヘイアンナ

はい

スキノホシに連れて行ってやる

好きの星・・・

気をつけてな

ワエハ

ヘイアンナ

おう。

はい。

場所はわかるか

アイツらは・・

デザート食べてるさ

うんまー

アップルパイ

コッタは煮る

パンナは生クリーム

イタリア語だな

これはなんだ

クレマ・カタラナ

スペインカタルーニャ

よう、みんな

おう!

ラックン!!

土産だぜ

ラックン、どこ行ってたんだ

日本にな

ラックン、ナイス!

ラックンは本当に和菓子が好きだなー

やい!好きの星!

🦓おいおい、ハエがたかってるぜ🦓

🦬ここはお前の来る場所じゃねーぞ🦬

🦒うまうまパンナコッタ🦒

🪰わかってるさ、ヘイアンナを預かってほしいだけだ。俺はすぐ帰るさ🪰

デザート・・・・

🦓はあ、人間・・苦手なんだよな

🐪いいじゃないか、日本だろ?

🦬あー!ラックンって日本贔屓だよな!

🦒うまうま、クレマカタラナ

こ、これはなにかしら

🐪それは、アップルパイだ

🐪お食べ

ああー、お、おいしい、いやーん

火照っちゃった

酒かよ!

ヘイアンナ元気でな🪰


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