ハミルEN 16-20

FROWER391.柚子 

ハミルEN 16

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今年の橋を渡り切って、また翌年の橋が掛かります

大晦日と元旦だけは橋を渡らずに片付けと準備をします

ワタクシ、クルムと申します

本日四十一の誕生日を迎えました

中腹あたりに佇んで最晦日を生業としております

2024/12/31

来夢

#HAMIRU

#クルム

#ハミルEN

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FLOWER392.スイートピー

ハミルEN17

have an excellent father

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バイバイ
みんなバイバイ!

2025/1/3
アユラ

明日は引越しの日だ

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ハミルENのみんなが集まってくれた
チュリミは微笑んでるし
アロヤは小さく頷いている
ルルサは父アネハと話をしている
チャリルは黙っている

リンダとミナシとヌミノの3兄弟はアユラを囲んで慰めたり励ましたり勇気づけたり

もろこし族のピエハはコーンコーン泣いているし
ララタはピエハに釣られて泣きべそピエロになってるし
ユリリは相変わらず姉のユーリにベッタリだし
ユーリがアユラに向かって歩いて一言二言かけたら、アユラはまた泣いちゃうし

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ルチカは黙っているし
アユラは待っているし

父アネハはスイートピーを一輪ずつみんなに配り始めた
門出や別れ、優しい思い出といった花言葉があって、白、ピンク、紫、赤と彩り鮮やかな麝香豌豆を手渡していた

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父は娘にクリーム色のスイートピーを5本渡した
ふわふわして柔らかい趣きのその花を自らの鼻口に寄せて匂いを脳に嗅ぎ付けた
ピエハに渡してありがとう泣いちゃダメだよ
ララタに渡して中学生でしょララタ
ユリリに渡して抱きしめて
ユーリに渡した握手した
ルチカに差し出して何も言えなかった

「アユラありがとう」

一言だけルチカが告げると「うん」と一言だけ返して、父の足元目掛けて逃げこんだ
何故だか分からなかった、反射的に父の傘が安全地帯だと感じた

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「アユラ」

ルルサが碧い目のアユラにぬいぐるみを手渡した

「みんなからよ」

ミアイとの出会いだった

「不細工な犬だね」

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His strength is making me stronger

#HAMIRU
#アユラ
#アネハ
#ハミルEN

STONE.9  アメジスト

ハミルEN 18

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私がそばかすフェニックス侍でござる

ハミルENの長老じゃ

96歳

歳をとったの

シミも増えて来てのう

フェニックスは500年生きるし、

炎に焦がされて死ぬんじゃが、灰の中から若い姿で再び生き返るんじゃな

ワシの場合は人型じゃから100年で死ぬんじゃが、中2の姿で生き返る

シミはそばかすに生まれ変わる

ワシの誕生日は5/3じゃから3年と3ヶ月後には中2に戻ることになる

ゴールデンウィーク明けに恰も当然のように颯爽と登校する

5月病などどこ吹く風じゃが、

問題は突発ニキビ的な中二病じゃな

ところで厨二病ってなんじゃ

調べる

不自然に大人びた言動

自分が特別な存在だと思い込む

自己顕示欲とコンプレックスを交錯させた状態

独自の世界観・大人への反抗・孤独感

難しい言葉使いたくなるみたいじゃな

来る未来へ向けて練習しておくかの

道徳の授業じゃな

「先生。私達のレゾンテートル、つまり存在理由は何処に憚り解せるのでしょうか。我々は滅び焼却、輪廻、再びこの三千世界で我々の所在となる小世界において人の皮を着ぐるみ世を全うする次第です。肉体という模様は変人しますが魂は変質を遂げず、箱のみが鶏皮るのです。鳥も同様に雀に烏に鳩に鴫に鶴に鷲に鷹に千鳥。かまいたちも同様です。鎌鼬とは突然皮膚が裂ける現象であり、鼬鼠イタチの仕業などと解されることもあるようですが、そのフィクサーは・・」

2025/2/3

「そばかすフェニックス侍何してるの?」

「おや、ナツコ殿。ちょっと中二病の訓練を」

「?」

「アッハッハ!」

「今日私の誕生日だからケーキ買ってきた。いつもありがとう。36歳になりました」

「おお!そうじゃったか。ありがとう」

ハミルENの誕生日に際して未成年の頃はそのままの”誕生日おめでとう”だが、成年になると周りに感謝を告げる日になる。誕生日の本人がケーキを配って歩いたりささやかなプレゼントを贈ったりする。誕生日会なども本人の意思で開催しても良いし、その場合は誕生日本人が周りの人間を饗す。

いつもありがとう

赤いちゃんちゃんこを羽織った時に、赤子があやされるように誕生日おめでとうに戻る、滅びる迄

即ち19歳から59歳の41年間は、生命ありし存在という事実、周りへ感謝を告白することによって生命体を証明する期間になる

「36歳になりました。今までありがとうございます」

年輪のしるしを人の心に刻んでいく

「ナツコ、ケーキいただくぞい」

「うん、あともう一つ。これ私の36歳の手作りペンダント」

「おお!ペンダントとは。ありがとう。ナツコの36歳じゃな」

「アメジストで作ったの。私の誕生日の2月の誕生石だから。裏に」

「36、彫ってあるんじゃな。よしよし」

「うん」

ワシはペンダントを首にかけた

「どうじゃ、ご機嫌は」

「うん、元気だよ。でも少しファントムペインが」

ワシはしゃがんで左手で車椅子を握り、右手でLADYの左義足に手のひらを触れた

重なる左手が降りてきて、オナゴの右手がワシの頬の紋様に触れた

何故にワシが零してしまって、アメジストに一粒が落ちた

パープルが滲んで広がって淡くなり輝きがぼやけて、彼女の水滴が右手に温かく落ちた

手の甲に伝わる染みと温度が何故に愛々しげで、おめでとう、掟を破 った

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#HAMIRU

#そばかすフェニックス侍

#ナツコ

#ハミルEN

#20250203

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DOG9.プーリー

ハミルEN 19

Jason MrazのI’m Yoursが響めく
廃倉庫が彼等のステージだ
ハミルEN合唱部

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アイプのギター、一本
ルルサの指揮棒が空を舞う
ガタガタの歌声が騒鳴する

「ちょっと、ストップストップ!」
ルルサが合唱を止めた
「おいおい、なんだよ。気持ち良く歌ってたのに」
バコタが不服を溢す

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バコタはゲームやCD、DVDに本などのレンタル及び販売を事業とする企業の倉庫管理の仕事をしていた
好調な業績が引っ張って、二回り体積の大きな倉庫へ移転した
このステージはバコタの会社が以前使用していた倉庫だった
現在もその企業の所有になっているが、物置状態になっていて粗稼働していないため2,500円を支払うことで自由に利用させてくれていた

「ちょっとマズいわね。ねえ、みんなどう思う?」
「いや、いいと思うけど、イエーイ」
マンバの山姥メイクは本日も絶好調だった
考え込むルルサ

「おいルルサ、何が不満なんだ」
アロヤが疑問を投げ掛ける
「いやいや、下手だし」
空気が凍りつく
皆、近くの人間同士で訝しげに顔を見合わせていた
「冗談やめろよ、気持ち良かったぞ」
高校教師のコココは腑に落ちない面持ちだった

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男性8名
女性9名
ギター1名
指揮者1名
計19名で構成されたハミルEN合唱部

そうなのだ
大半が音痴なのだ

指揮者の見立で歌えているのは、男性ではホストのスミカ、殺陣師のササラ、そばかすフェニックス侍。女性ではキャバ嬢メルメ、役所勤務のタスイ、ドレス着物屋テンの6名だった

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歌唱17名のうち11名は独勝手な歌を歌った

「ちょっといいか、ルルサ」
「はい、いいわよクルム」
仏壇・墓石販売業のクルムが口を開いた
「あのな。俺は自分が音痴なのは分かってるんだよ。みんなが音痴ってことも大凡分かってる」
ざわつく合唱団

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「お前みたいに音感のある人間には分からないかも知れないけどな。音痴の俺から言わせてみれば、まず十中八九、最初の音を外すんだ。音感がないから当然だ。で、ここからが真骨頂で、そのままその外した音を基準にして突っ走ることができるんだ。なんつうか、キーとか良くわからないんだよ。だから本物は音を外すとか外さないとかじゃなくて。歌い出しから歌い終わるまで1音も合わない。俺はずっとそれだったから分かるんだ。生粋のな」
ざわつく合唱団

(おい、何言ってんだ。クルムの奴。キーって鍵のことか?)

クルムが続ける
「だがな。俺はまだ・・アレだ。許してくれ」
「ハア。いいわよ、別に」
頭を擡げるルルサ
「気付いてない奴もいる」
「そうね。そうかもしれないわ。まあ、良いわ。ゆっくり練習していきましょう」
先の長い家唱を思い憚って、軽い笑みを浮かべてタクトを下げた

(俺って音痴なのか?俺じゃないよな)

「なあ、こういうのはどうだ」
「何よ、スミカ」
「メロディに乗ることができないんだったら、ハモれるんじゃないのか」

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6の主旋律と、
11のガタガタなうた

(主旋律ってなんだ。ハモリってどういうことだっけ)

「そうね?まあ、いいわ。じゃあ次、コブクロのエールいくわよ」
「ルルサ時間っちゃ」
バブルが左手首を掲げた
「あっ、時間ね。じゃあ今日は終わりにしましょう」
おつかれ、お疲れ様、またね

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ふと、倉庫のシャッターが上がる
「終わっちまったか」
「パンク来てくれたの」
「仕事が早く終わったから、間に合うかと思ったんだけど」
「そう、ごめん。借りれる時間決まってて」
「おう、じゃあ次だな」
「そうね、その犬は」
「ん?ああ、倉庫の前にいた犬だな。ボサボサだな」
「プーリーね」
「犬種か?」
「ええ、迷子かしら」
ルルサが屈んでプーリーを調べる
「迷子札ついてないわね」
「どうする?」
「私保健所届けてくるわ」

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2025年2月13日 木曜日

兄妹

「おう、マンバ」
「ガルオお兄ちゃん」
「帰るか」
「うん、そうだね」
兄妹仲良く家路を辿る
狭い歩道で兄は車道側を歩きながら
「なあ、マンバ。さっきクルムが言ってたけどさ」
「うん、なになに」
「音痴なの気付いてない奴がいるとかって、誰のことだ?」
「えっ、うそ?」
「えっ、なんか変なこと言ってるなと思って。でも何かな、胸騒ぎがするっていうか」
「お兄ちゃん、気づいてないの?」
「俺じゃないよな!俺、音痴か?」
「ごめんお兄ちゃん。私も音痴だけど。お兄ちゃんも音痴だよ」
「うそ、マジ?」
「自覚ないの?」
「俺音痴なの?」
「そうだよ」
「えー信じられねえ。そうなんだ」
「気付かなかった?」
「ああ、誰も教えてくれなかったなあ」
「すごいからね」
「じゃあ、練習しないとな」
「うん」

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落日染めるアスファルト。ギャル男と山姥の兄妹が行く。沈みゆく太陽が後方から背を押して人影は、前向きだった
ガルオはYELLを口遊んだ
兄の喉コブ,クロき肌の妹が見つめていた

ハミルEN合唱部
ガタガタ合唱団

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FLOWER398.花々

ハミルEN 20

ハミル式バレンタインデー

「ルルサ、パンジーの紫。輪郭が似てるし、落ち着いた趣きがソナタのようだから」

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アロヤからバブル

「いつもありがとうな、バブル。水仙の切花、一輪だ。黄色。花瓶花瓶」

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クルム、ミサキ

「シンビジューム、ラッピングしたよ。ピンクの花びらに中心の唇弁が紅くて鮮やかだろ。手にとってみて。うん。」

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96才そばかすフェニックス侍から

80才ガクジへ

「ガクジばあさん、鉢植えのサザンカじゃ。落ち着いた雰囲気じゃし。白がほれ、似合う齢頃じゃろ」

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殺陣師ササラから高校教師コココ

「寒椿でござる。美しく誇らしげな姿と濃いピンクがどことなく力強くて、お主の写し花のようじゃ。ちょっと遅いかもしれんが、苗で買ってきたから一緒に育てるぞい」

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父アネハから娘アユラ

「アユラ、ミルクチョコレートだ。お前の花はコスモス。また夏に」

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ユーメからイケル

「イケル。うーん、よく分かんねえけどアネモネにした。聞いたことあっし。有名な花だからいいっしょ。青紫、なんかエロスって感じ。えっだってお前エロいじゃん」

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兄ガルオから妹マンバへ

「アルストロメリア。中心部の斑点がお前のメイクみたいに華やかだ。日持ちするようだから、花瓶に生けておくぞ。2輪、大きいのと小さいの。兄妹みたいだな。うん?水換えて、手入れすれば2週間くらい咲いてるみたいだぞ」

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アキカからパツンへ

「大阪での暮らしは如何ですか。バレンタインですので、お花をお贈り致します。クリスマスローズのシックな様子を見ていたら、あなたの姿が重なり私の瞼の裏に写り留まっています。長くて真直ぐな貴女の髪色と同じカラーです。ユーカリの葉で包んだブーケを送ります。一筆添えさせて頂きます」 

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バコタからチナナ

「花束を受けとってください。フワフワで可愛くて、あの、あの。あと、あれなんだっけ、この。そう!それ、かすみ草と一緒にほらストック。赤、青、ピンク、白、オレンジ、黄、紫。あの、付き合ってください」

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弁護士タケー、お嬢ルイコ

「シクラメンの鉢植え。はにかんだ姿や、物悲しげな雰囲気。汐らしキミへ。恋法14条」

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チャリルからチュリミへ

「班の濃い赤。カーネーション。貴殿はハミルENの母」

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花美留 

恋法14条

2月14日バレンタインデーに男性から花を贈られた女性は3月14日に返礼をすること、と定める

第1項

2月14日バレンタインデーに男性より花と共にありし情念を伴う告白を受けた女性は、特段の事情がない限り、3月14日を返答の日と定める

返答の言葉は返礼に含むモノとして認められると解する

第1項1号

第1項に依りて返礼とは、物品の供与及び言語による返答を基本的事象として定めるが、

又、各々女性個人の思考に慮る返礼に値すると思われる行動も有効であると見做す

第2項

2月14日バレンタインデーに花を受け取った女性は、格段の喜嬉とした感情が発生しない場合においても笑や喜といった情念を、例え感情乃試練に直面しようとも、表現しなければならない

第2項1号

上記第2項に依る行為がサプライズを含む行動であったならば、例え前段階で認知の範囲に自己の察知を有した場合においても、静観し隠し種が実行されたならば礼節として驚の表現をしなければならない

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#20250214

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