馬花みたいな筆と紙 81

俺の娘の母は死んだ
45歳アネハはチュリミに恋心を抱いていた
アネハの娘アユラは察しのいい少女だ
相手のチュリミはチャリルと交際している
この頃28歳だった
アネハは当然、気後れしていた
一回り以上年下の、恋人のいる女性に恋をした





・・・





馬花みたいな筆と紙 82
今生の想いを残したかった

彼女の心に

うまく進めなくても

若い恋敵に

殴られても

聖奈、なあ

見てくれ

俺は、しかと

生きている
馬花 83
ハミルEN
例の一件が決着し落ち着きを取り戻しつつあった。
ミコルがハミルENを奪おうという意思があるという。
そこでミコルはハミルENのリンダを拐った。
ハミルENからルルサ、バブル、アロヤ及びユメシャの4名はリンダの救出に向かった。
ルルサとミコルの話合いにより体裁上の決着を得て、ミコルはハミルENに手出しをしないという。
なぜミコルはハミルENを奪おうと眼光を鋭くしたか。
一連の事情を齧っているのは、ミコルENに囚われていたリンダだけであった。















2006年にハミルENを立ち上げたのはユメシャとミコルだった。
先般の事情により袂を分けた二人だが、ユメシャの自暴自棄による馬花酒が2人の再会を手繰り寄せた。
2012年の真夏
名古屋は暑かった
新たな生命の始まりが始まった。
馬花を繰り返して生きていく 84



ミコルEN
ミコルはハミルENをやはり我が物にしたかった。
2006年にハミルENを創設したのは自分との自負もあった。
しかし、ハミルENの人間と会い、話し、その想いは静まった。
彼等の存在に愛を感じた
手出しはしないことを誓った。
ハミルENの気の強そうな女ルルサと気が合いそうな気がした
ただ、ハミルENを奪い返そうとした本質の理由
彼女にとってそれだけは譲れない
想いがある






H Sisters
姉のユーリ
あの時生んだ娘
情けをかけた
子を生んだ時に
ユメシャ
あのひとりぼっちの男に
娘を譲ってしまった
情けをかけてしまった
私は・
馬花な女だった
ユーリは5年生になっていた
11年、我慢した
ハミルENを奪いたかったのではなく
我が娘を奪還する
・・・・
ユーリには妹がいる
馬花 85 H小学校
2023年














ユリリ
今日はどうだった
算数と国語
できた?
うん
大丈夫
算数苦手
あったまごっちゃごちゃ
おねいちゃんなら
大丈夫だよ





2023






馬花 86 HANA
ミコルはHsistersの2人をミコルENに引き入れるようNo.2のHANAに指示を出していた
HANAはプロタゴ軍団の統括権を有している



プロタゴ軍団20名と四天王4名
計24名

H sistersの2人をミコルENに引き入れる

H小学校の生徒となり
ハミルENの子供達と仲良くなるのだ





馬花 87











うう
ルチカ
君は美しいね
な、涙が止まらない
サクラ
赤の涙は男の涙
青の涙は女の涙
どっちが欲しいどちらもいらないよ
どうしてなのよ
僕は



大人の

階段

のぼる

君は

今

シンデレラさ


少女

だったと


懐かしく振り向く日が

来るのさ
3年2組
君は何組だった
2023年の入梅の頃だった
ミコルENから送り込まれたウサポは
H sistersの2人の情報を引き出すために
ハミルENのアユラに接触した
給食を平らげて昼休みに突入した時分だった

ウサポ

アユラちゃん
「ウサポって男なの女なの」
「女よ」
「ふーん、好きな子いるの」
「えっ、わからないポ」
「わからないってなによ」
「恥ずかしいポ」
「ふーん」
「アユラちゃんは?」
「私はルチカ、決まってるから」
「そう。あ、あのアユラちゃん」
「なにウサポ」
「4年生のユリリってお友達だよね」
「ユリリ?当たり前じゃん。私たちは一つだもん」
「うん?」
「ユリリは天然ってやつかな。あとはおしゃべりであわてんぼう、独り言多いし」
「そう」
ウサポはミコルENにユリリとユーリを
連れて行くことが使命だ
HANAから指示されたのはそれだけで、姉のユーリがミコルの娘だという事実においては理解の外だった
上官の命から詳細を聞かされず、自身の行動の整合性がアヤフヤになることがあるが、上官のHANAもミコルの指示を受けたに過ぎず、H sistersをミコルENへ導く意図を認識してなかったのである。
つまり実行隊は命は受けたが、何のために、わからない。
ただ忠実だった。
プロタゴ軍団は忠実だ
「ちょっと話せるかなポ?」
「いいけど、別に。じゃあ放課後会う?」
「うん」
昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り、担任のイトキョが教室へ入ってきた

「はい、保安の授業始めるわよ」
#アユラ
#ウサポ
#イトキョ







「はい、保安の授業始めるわよ」
保安官 SHERIFF
H小学校では保安の授業を取り入れている。
その文字の通り安全を保つことを示す言葉だ。
亜米利加においては保安官が民の安心を保つ職として勇躍している。
WALKING DEADの彼は、人とゾンビの狭間で安寧を獲得するために躍動した。
日本においては「保安」とは日常の中で口にすることはさほど多くないのではなかろうか。
しかし子供達にとっては、防犯ブザーの携帯や親御によるGPSでの位置管理などは紛れもない保安である。
或いは財産や金銭の管理などにおいても保安として定義されており、この資本主義の浮世にあたっては財産を保持する能力も当然、保安である。

実は親は子に小遣いを与えるが、銀行や証券などの知識は子供には伝えぬことが概ね普通だ。
自ら進んで知識を蓄える意志のある才子は良いが、気づいたら世の仕組みや金銭の流れ・管理などに無知のまま大人にならぬよう
「保安」の授業を時間割に咲かせた
アユラは保安の授業を聞きながらニヤニヤしていた。普通の可愛らしい小学生にとって授業の時間というのは、”空想に最適の時間”、だから。
彼女は空想ではなく追想していた
先だって6/5の彼女の9回目の誕生日に2つ年上のルチカがプレゼントしてくれたシロツメクサが花装飾された冠だった。

アユラは生涯の相手を”決めている”
9歳はその小さな体で大きな決断を

決着させている
・・・・
「ユーリ!」
「アユラ!」
「ちょっと待って」
「はいはい」
「ウサポ!ユーリだよ」
「ぴょんぴょん」
保安
子供たちは齢を重ね、中学生から高校生へ、そして待望の大人になっていく
あの子とは親友だよ
あの子には近寄らないほうが
友が知らぬ世界に導いくれることも、その逆も
友と共に灯したその世界は美しいですか、それとも
友人の選定も、悲しいかな、保安である


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